近所を散歩していて思うことがある。
そこで、時々目にする光景、
おっさんのピッチング練習(のマネ)に対してだ。
街で見かける様々な物事に対して、
大体の事は、なぜそうなっているのか理由が分かるが、
これに関しては、まったく見当がつかん。
例えば、同列に語られるであろうゴルフのスイングに関しては、
(あ、このおっさん普段ゴルフやっとんねんな。)
で、納得出来るが。
(あ、このおっさん普段ピッチャーやっとんねんな。)
とは、考えにくい。
百歩譲って、草野球チームに所属しとる可能性もあるが、
どう考えても、普段ボールを投げとる人間のフォームちゃうやろ、みたいなのが多い。
ちなみに、俺は中学の頃、やたらシャドーボクシングをしていた。
もちろん、ボクシング経験など無い。
町中の至るところが、リングだと思っていた。
それがカッコいいと思っていた。
中3のとき、通りがかりのお姉さんに笑われて、魔法は解けた。
ある時、またピッチャーになりきっとる おっさんを見かけたから、
気になって聞いてみた。
俺 「お前、なんでピッチャーのマネしとんや?」
ピッチャー 「これがええねん。」
その、「これ」が指す良さというのがさっぱり分からんが。
ピッチャー 「見てみい。鋭いスライダーが見えるやろ。」
俺 「だいぶメルヘンの国の住人やな。」
俺の話など耳を貸さず、ビュンビュン腕を振っとるおっさん。
時々、じぶんで
「ストラーイクッ!」
と審判になりきり、1人2役をこなしとる。
考えてみた。
こじれていく過程は、こういうことやろか。
小学生 ⇒ ヒーローごっこ
中学生 ⇒ シャドーボクシング
・・
・・・
おっさん ⇒ 巨人のエース
そのおっさんが、ポケットからゴミを取り出し、
遠く離れたゴミ箱へ向かってポンッと放り投げた。
意外なことに、そのゴミは見事にすっぽりゴミ箱へ。
それにしても、あの投げ方でよくコントロールがつくな~。
もしかしたら、このおっさんは、
高校球児以上に、雨の日も風の日も、
何十年もこうやってピッチング練習をしてきたのかもしれへん。
一見、不恰好に見えるフォームも、長年かけて作り上げた理想形なのかもしれん。
プロのピッチャーも60まで現役で投げ込みを続ければ、
みんなこのおっさんみたいになっていくのかも。
ちょっと感心しながら、俺も思わず審判になった気持ちになり、右手を上げながら
俺「おっさん、スト・・。」
おっさん 「見たか?決まったで!スリーポイントシュートや!」
バスケと野球を掛け持ち・・
アメリカ式やないか。
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